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日本人の3人に1人が痔?

実は日本人の3人に1人は患っていると言われる「痔」。

「市販薬を使っているから大丈夫!」そう思われている患者さまの多くいらっしゃいますが、痔の根治のためには手術を必要とする場合も少なくありません。

しかし、手術や入院と聞くと不安になる患者さまが多数いらっしゃるのも事実です。

そこで今回は痔で手術が必要な場合と、その手術の流れについて解説していきます。

痔で手術が必要な場合

痔には大きく分けて3つの種類があり、その全てで手術が必要な場合があります。

きれ痔(裂肛)

通常、裂肛は保存的治療が一般的になりますがくすり等で治らない痛みや潰瘍、痔瘻の形成や肛門狭窄により生活に支障をきたす場合は手術による治療が必要となります。

あな痔(痔ろう)

あな痔の治療では、基本的に手術での治療を行なっています。
手術までは飲み薬(抗菌薬)で膿や炎症を抑え、症状を落ち着かせてから手術を行います。膿が多い場合は、皮膚を切開して膿を出す処置を事前に行なっています。
外来で局所麻酔下に行いますが、痛みが苦手な場合や膿の量が多い場合は入院で腰椎麻酔下に行うこともあります。

上記の治療で肛門周囲膿瘍が改善した後、痔ろう自体を治療する必要があります。自然治癒はほとんどしないため、原則として手術で瘻管を切除します。

いぼ痔(内痔核)

内痔核の手術治療には、注射療法(ALTA)、切除術があります。こちらの手術方法については次の章で詳しく解説していきます。

ALTA(ジオン注射)手術について

痔に流れ込む血液の量を減らし、痔を硬くして粘膜に癒着・固定させる注射剤です。投与した部分が次第に小さくなり、元の位置に癒着・固定して、脱出が見られなくなります。通常1週間~1ヶ月ほどかかります。

痔を硬くして治療することから、硬化療法手術と呼ばれています。
日帰りで行う病院もありますが、家田病院では3日間の入院での治療を行なっています。
妊娠・授乳中には原則手術はできません。適応に関しては診察時の所見によって異なりますので診察時にご相談ください。

この治療は2005年から保険の適応ができるようになり、現在内痔核に対して主流な治療法です。

日帰り治療を行う病院もありますが、当院で3日間の入院での治療を行なっています。また術後2週間くらいは重いものを持つなど、お尻に負担がかかることは避けてください。

ジオンとは

ジオンは硫酸アルミニウムカリウム水和物とタンニン酸からできたお薬です。

硫酸アルミニウムカリウム水和物

出血や脱出を改善する効果があります。

タンニン酸

硫酸アルミニウムカリウム水和物の働きを調整します。

望ましくない作用(報告例)

ジオン注射には手術当日〜術後14日後程度で望ましくない副作用が発生する可能性があります。

当日

血液低下、下腹部痛、嘔気(気持ち悪い、胃のあたりがムカムカする)

翌日

肛門部が重いような感覚(肛門部の違和感)
※短期間(数日)でなくなります

2〜5日後

校門の投与部分(粘膜)が硬くなる
※通常自然に治ります

〜14日後程度

一過性の発熱

その他

痛み、出血、排便がしづらいなど

いぼ痔の手術について

手術(切除術)

いぼ痔の奥の血管をしばって、いぼ痔を切除する方法です。 腰椎麻酔を行うため、手術中の痛みはありません。(稀に頭痛が起きますが後遺症は残りません)

手術当日の流れ

不安が最も高まる瞬間、それは手術当日。
患者さまが安心して手術に臨めるよう、手術当日の流れを1つ1つ丁寧に解説していきます。

手術前

7時ごろパンやジュースなどの軽い食事をしていただきます。
朝食を食べた後は浣腸をし、腸の中を綺麗にします。

その後大腸内視鏡検査を行い、肛門から約40cm程度の大腸の病気や残便がないかを確認します。
また、腰に痛み止めのシールを貼ります。手術室で麻酔の針を刺す際、痛みを軽減するための表面麻酔のシールです。

手術は基本的に午後から行いますので、手術まではお部屋で待機となります。時間になったら看護師が手術室に案内いたします。

手術中

こちらが手術室の中の様子です。
手術中はそばに看護師がそばにいます。リラックスできる音楽を流すなど手術中の不安解消に努めています。

手術後

手術終了後はストレッチャーにて部屋に戻り、おやすみいただきます。
術後4時間で、TVを見たり、携帯電話の使用も問題ございません。
翌日から食事を開始し、術後2日目で入浴も行えます。

入院期間は重症度により日数は様々ですが概ね、硬化療法ですと2~5日、根治手術ですと10日~21日程度となります。適応に関しては診察時の所見によって異なりますので診察時にご相談ください。

手術当日の流れはYoutubeでも解説しております。併せてご確認ください。

 

痔を再発させないためには

手術をしても、再発してしまう患者さまもいらっしゃいます。
痔の再発を防ぐためには、お尻に負担がかからない生活習慣を心がけることが重要です。

1.排便について

・できるだけ排便は我慢せずに、トイレに行くようにしましょう
・排便時に強くいきまず、3分程度を目安にしましょう
・できるだけ温水洗浄式の便座を利用しましょう。(水の勢い、温度、刺激の強さには注意してください。また洗浄後はきちんと紙で水分を拭いてください。)

2.食生活

・朝食を食べ、便意を促しましょう
・便秘にならないように食物繊維と水分をよくとりましょう
・下痢にならないようにアルコールや刺激の強い食べ物の摂取を控えましょう

3.ライフスタイルの改善

・座りっぱなし、立ちっぱなしを避ける
・ストレスをできるだけためないようにしましょう
・体をできるだけ冷やさないようにしましょう
・適度に運動を行い、腸の動きを活発にし、自然な排便を促しましょう

4.清潔なお尻

・入浴時にはお尻を綺麗に洗い流しましょう
・入浴はシャワーで済ませず、お風呂に浸かり血行を良くしましょう

 

安城から家田病院へのアクセス

当院では入院から退院まで手厚くケアいたします。痛みや排便コントロールについて相談しやすい環境づくりに努めており、痔の治療に専念していただけます。

家田病院は豊田市の南よりに位置しているため、 「新安城」駅からタクシーで15分でお越しいただけます。安城中心部や岡崎中心部からも車で約20分ほどで、無料の専用駐車場もございますので、お気軽にお車でお越しいただけます。

家田病院までのアクセス

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