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クローン病(CD)とは?

クローン病とは炎症性腸疾患のひとつで、小腸や大腸に潰瘍ができ、腹痛や下痢が生じる病気です。消化管のどこにでも炎症が生じる可能性があり、潰瘍性大腸炎よりもより広い範囲に炎症がみられる傾向にあります。
主に10~20代の若い人に発症しますが、原因はわかっていません。
さまざまな合併症が発現することがあるため、定期的な検査や治療が大切です。腸が狭くなる腸管合併症を発生することもあります。
厚生労働省から難病に指定されているため、命に関わる病気だと思われることもありますが、ただちに命に関わる病気ではなく、適切な治療により炎症などの症状を抑えてコントロールができれば、ほぼ健康な人と変わらない日常生活を送ることも可能です。

クローン病(CD)の症状

  • 腹痛や下痢を繰り返す
  • 発熱がある
  • 体重が減少した

クローン病(CD)の治療方法

服薬による治療

5-ASA製剤や局所製剤などを用いて薬によって炎症を鎮める治療を行います。

点滴・注射による治療

生物学的製剤の点滴治療を行っています。

経腸栄養療法

クローン病の症状により、十分に栄養が摂れない、腸の安静を図りたい場合に用いられます。効率的にカロリーを摂取でき、症状の改善や維持に役立ちます。

日常生活での注意点

活動期

炎症が生じて症状が強く現れる活動期の食事は、消化しやすく低脂肪・高タンパクの食事を意識しましょう。

<控えた方が良いもの>
・脂肪の多い食品や揚げ物など油が多いもの
・不溶性食物繊維
・香辛料などの刺激物
・コーヒー、アルコール類、炭酸飲料、冷えた飲料

患者さんによって病状や消化吸収機能が異なるため、食べると調子が悪くなる食べ物も様々です。症状が出やすい食品を避け、ぜひ自分に合った食事方法を見つけてください。

当院では、管理栄養士による食事メニューの相談もお受けしています。お母様やご家族の方からご相談いただくことも多くあります。お気軽にご相談ください。

寛解期

症状が治まっている寛解期は厳しい食事制限は不要です。暴飲暴食を避け、バランスのとれた食事を心がけてください。

<控えた方が良いもの>
・香辛料などの刺激物
・アルコール類は適量
・カフェインを多く含むもの(薄いコーヒーは可)